寒中お見舞い申し上げます。明日香です。
遅くなりましたが、お正月のご報告から…
私は例年通り、温泉でほっこりのお休みでした。
こちらは岩手花巻にある鉛温泉。
宿はどうやらこちら一軒。
とても大きな宿なのですが、
リーズナブルな湯治客向けのお部屋に泊まりました。
旅館部とつながってはいますが建物は別。これがまたひたすらボロい!
とはいってもお掃除は行き届いているので気にならず、
むしろ新鮮で、私はこの雰囲気、風情があって好きでした。
こんなに建物が大きいというのに、
雪が屋根から落ちると轟音とともに地震のように揺れ、
室内なのに窓の木枠の隙間から雪が舞い込み舞っている踊り場…
そんな貴重な体験をしつつ、
寒くなったら湯につかる、という湯治生活をエンジョイしました。
せっかくなのでお正月はのんびり、ということで私は二食付きの宿泊だったのですが、
湯治は本来自炊が基本ということで、炊事場で自炊している人も…!
なんとも懐かしい雰囲気の炊事場。
別途、館内に売店もあるので食糧や日用品が入手可。生活困りません。
この宿最大のポイントは、温泉!
源泉掛け流しの温泉は館内に5つ。
そのどれもが、源泉が違うということで、一つの宿に居ながら湯めぐり気分です。
もちろん似たような水質でしたが、
それでも違う温泉を楽しめるのは温泉好きにはうれしいこと。
なかでも水深1.2~1.3Mあるという立って入るこちらの岩風呂は、
廊下の引き戸を普通に開けるといきなり風呂!
眼下に裸の人がごろごろいるので、最初どっきりしてしまいました。
どうやら下に脱衣所らしき場所が見え、一安心…。
数メートル下まで石階段を下っていくと、中央に足元から湧きだす岩風呂があるのですが
その四角い空間に階段が対になっている不思議な風景から、
ふとエッシャーの絵の中の様だと思いました。
天井が高いだだっ広い室内の、しかも地下へ下りて裸で入るいくという行動が、
なんだか自分の中に入っていくようで、不思議な気分…。
自分と対峙する気分にぴったりでした。
もうひとつお気に入りだったのが、
雪景色の渓流が美しくて心洗われる露天風呂です。
その二つばかり入っていました。
(いずれも写真はサイトより。渓流の雪露天風呂がお見せできず残念!)
こんな感じのストイックな宿で、
今回も一年の終わりとはじめの心の整理整頓。
何にもない場所って、集中出来て良いですよね。
私自身の昨年の成果は、温故知新。
そして自分を知れば知るほど、世界が分かって、
世界を知れば知るほど、自分を発見するのだということを
しみじみ感じた一年でした。
今年の目標は、引き続き温故知新の精神と、
自身をもっと解放していくこと。
昔から、自分で自分を縛ってしまうところがあるので、
その辺を解き放つ、勇気を持ちたいと思います。
そんなことを考えたり、持ってきたボードゲームで遊んだり。
こちらの鉛温泉は宮沢賢治の「なめとこ山の熊」にも出てくるということで、
iphoneから青空文庫を読んでみてのんびりしてみたり。
そんな一年のスタートでした。
そしてそして、今日からヘイトは春夏がスタートしました!
眠りから覚めた花や虫や蝶が美しく舞う季節の到来が待ち遠しくなる、
心躍る店内にぜひお越しくださいね。